2020/11/09
滝川渓谷(572m)

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福島県の矢祭町にある滝川渓谷という所に行ってきました。茨城県の県境に近い滝川渓谷は東北最南端の秘境と言われており、全長およそ3㎞程のコースには多くの滝が連続しており見応え抜群なんだとか。紅葉の名所でもあるそうで、紅葉と滝が織りなす渓谷美が素晴らしいんだそうな。


そんな自分は実はこの周辺にちょっとした用事で訪れておりまして、どうせならばと月曜日にお休みをもらっていたところでした。この周辺になんか山か観光できる場所があるかなと探していたところ、この滝川渓谷がヒットしたわけです。比較的気軽に楽しめるみたいだったので、装備も軽くカメラ片手に行ってきました。



【登山口データ】

・登山口⇒滝川渓谷遊歩道入口 標高約275m
・駐車場⇒無料・約50台
・周辺施設⇒水洗トイレ有り 自販機・コンビニ無し
・電波状況⇒4G1本(docomo)
・備考⇒高速のアクセス悪し



国道349号のちょっぴり脇にある滝川渓谷の駐車場。料金は無料。国道は電波があるけど、すぐ脇の駐車場は電波が悪いです。トイレは水洗でキレイ。近くにコンビニは無いので事前の買い出しが吉。


備考にも書いたけど、高速道路からのアクセスが少し悪いです。常磐道と東北道の間に位置する矢祭町は、どのICから降りても距離が遠いです。東北道からだとちょっと遠すぎるから、来るとしたら恐らく常磐道からになるかな。そんな自分はのんびり下道でやって来ました。近かったしね。


【簡単登山データ】

・天候⇒概ね晴れ 気温10℃
・コース⇒駐車場⇒数々の滝⇒滝川の里
・距離⇒往復約5.4km 標高差⇒約297m 標準コースタイム⇒約4時間
・見所⇒遊歩道上にある多くの滝・紅葉
・備考⇒コロナ対策・寒さ対策



今回は滝川渓谷の遊歩道を通って最高点の滝川の里まで歩いて行きます。見所は全長約3㎞のコース上にある四十八滝と称されるほどの多くの滝を眺めながらのハイキング。標高差も少なく距離も短いので、ぷらっと訪れることの出来る気軽さも個人的には好き。


ただ気軽さ故の油断や慢心には注意したいところ。遊歩道とは言いますがコースはほぼ登山道で岩場や急な登りの場所も多く、またこの時期は日暮れも早いことから遅めの入山も危険です。気を引き締めて行きましょう。あと山と高原地図には登山地図がないです。YAMAPにはあったのでそれを参考にしました。


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という事で滝川渓谷の第一駐車場に到着。月曜日の10時頃ですが意外と車が停まってました。料金は無料で50台ほど駐車出来るとのことですが、この時期の週末は混むんじゃないかな?写真左手にトイレがあります。


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ちなみに背後はこんな感じでのどかな雰囲気。山も良い感じで色付いていました。ドライブが楽しかった。


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滝川渓谷方面の山の斜面もこんな色付き。事前情報では紅葉の見頃はまだ先との事だったんだけど、もしかしたらいい感じなのか?と秘かに期待してました。


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遊歩道入口にある地図の看板。ここの他にも管理所の前にパンフレットが置いてあるので、有難く使わせてもらいました。滝の名前の把握に非常に役立ちました。ちなみに前述のコースタイムはこのコースタイムを参考にしています。ゆっくり目に設定されているので健脚の人は1時間くらいで上まで行けちゃいますね。


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そんな感じで10時過ぎにスタート。のんびり歩いて行きますよ~。


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序盤は針葉樹の森。ただめちゃくちゃ明るいのね。丁寧に枝打ちされた、整備の行き届いた森です。


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重量制限のある橋。この橋はこの先も至る所に出てきます。渓谷の雰囲気にマッチしていていいなと思ったり。


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その先には滝川神社が。いつも通りに安全祈願。


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そこからは渓谷ハイク。遊歩道とは言っていますが道は普通に登山道です。足元注意。


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早速出てくる滝。これがおぼろ滝、の下の部分。


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ちょっと上に行くとその上流部分。こっちの方がワイルドね。ちなみに今回は長時間露光での撮影はしてないです。さっと行ってぱっと撮るスタイル。


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そんな感じで2つ目の滝の鋸歯の滝。結構見づらいです。


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ささっと進んで三丁目。こんな感じで〇丁目の目印があります。一丁目がおぼろ滝で二丁目が鋸歯の滝ね。


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特に名前のある滝ではないですが雰囲気はバッチリ。上の橋も良い感じ。


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前述した通り紅葉の見頃はまだ先で色付きもまばら。だけど赤いカエデが多いのが印象的でした。最近はブナやカラマツの黄葉が多かったからね。なんだかんだで赤く色付いてるのを見ると嬉しくなりますね。


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ぱぱっと四丁目まで。ところどころに休憩の出来る東屋がありました。


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四丁目には一際大きな滝が。こちらが見返りの滝。滝も大きく眺めやすいのでポイント高いです。


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その後はすぐ五丁目のみすじの滝。滝が多すぎて混乱してくる(笑)。


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渓谷に映える赤いカエデ。


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奥へと進んでいけば渓谷らしさも増してくる。道もワイルドになって来てるしね。この場所は道の幅も狭く滑りやすいです。


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滝川渓谷に来て一番に思った事は、凄く明るいなってこと。基本的に渓谷って谷が深くて暗いイメージだったけど、滝川渓谷は最初から最後まで日差しが良く届いてキラキラしてました。


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太陽の光を浴びれば紅葉もより輝くというもの。奥に進んでいくほど色付きが綺麗になっていきました。


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明るい森を進む。日差しがある分気温も高めで暖かかったです。とっても快適で散歩に打ってつけ。


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日差しを浴びて透き通るような黄葉。


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色付きもまばらみたいだけど、歩いてみればこんなに綺麗じゃないか!おそらく紅葉の最盛期は1週間~10日後。これよりも色付きが綺麗になるなら凄いことになりますな。


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苔も沢山生えてました。苔撮るの久々。


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上を見上げれば紅葉のカーテン。適度に日差しを遮ってくれて歩きやすかったなぁ。


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ポイントによっては沢の近くまで行けます。撮影に夢中になって足元を疎かにしないように注意ですね。それと途中にも滝が出てくるんだけど、木が邪魔してたりで写真が撮りにくかったのでカットしてます。全貌は実際に訪れて確かめてください!


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そして八丁目。滝川渓谷一番の目玉の銚子の口滝です。大きさもさることながら手前のカエデがいい味出してます。ただ日差しが強すぎたな・・・。


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カエデと滝。これぞ渓谷美。


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ちょっと奥に進めば銚子の口滝オンリーも。水量も多くてなかなかにダイナミック。


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銚子の口滝を過ぎればなだらかな遊歩道。沢の流れも緩やかになり、なんとも穏やかな雰囲気が漂ってました。この辺りはカタクリの群生地にもなっているそうなので、時期になればカタクリを眺めながらの渓谷ハイクになりそう。いいね!


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こっちの方も主役はやっぱり真っ赤なカエデ。


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そんな感じで滝川渓谷の終点までやって来ました。


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滝川渓谷の終点にはお店が。滝川の里というお蕎麦屋さんと農産物の直売所がセットになっているお店で、ここの十割そばが美味しいと評判なんだとか。なので自分も注文しました。ちょうどお昼時でお腹もすいてたしね。

実はこのお店までは車で来ることが出来ます。車でぱぱっと来て美味しいおそばを食べて、周辺の紅葉をのんびり眺めて野菜を買って帰ればそれだけでも十分楽しめそう。ちなみに電波は入らないのでご注意を。


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おそばを待ちながら少し散策。この辺りも紅葉が綺麗でした。春には桜も咲くみたい。


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少し待ったらおそばが到着。自分は十割そばの天ざるを注文。お値段1400円だったかな。天ぷらも多くて意外とボリューミー。久々にそばを食べたけど、やっぱり美味いわ・・・。そば湯までペロッと平らげました。満足満足。

他にはかき揚げそばやけんちんうどんとかもあったかな?あったかいそばやうどんも美味しそうでした。週末は結構混んでいて順番待ちするみたいです。まあ美味しいから待つ甲斐はあると思います。


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天ざるでお腹を膨らませたらのんびり下山。個人的にはこうして人の手が入ってる感じの景色も大好き。傾斜もゆるくて腹ごなしにはもってこい。


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一際真っ赤に色付くカエデ。日が陰ってきたおかげか更に綺麗に見えました。


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銚子の口滝。こっちも日差しがなかったおかげで陰影がなくなっていい感じ。陰った方が良いこともあるのね。


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七丁目付近。この橋が連続する感じもなんか好きだなぁ。自然のままっていうのももちろんいいけど、こうして周りの雰囲気に溶け込むなら人工物も悪くない。むしろいいまである。


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後は適当に撮った紅葉の写真でも(笑)。


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そんな感じで景色を楽しみながら帰還。最後の橋の奥には、なんだか異世界にでも繋がっていそうな雰囲気があったな(笑)。


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12時30分に駐車場に戻って来ました。休憩込みで2時間半くらいだったのかな?さくさく歩いた割には見どころも多く楽しかった!結構気軽に訪れたけど、肩肘張らずにのんびり出来たのも散歩と登山の中間みたいな感じで個人的には良かったかな。


下山後はせっかくだからお風呂にでもと思って、近くの「東舘温泉 ユーパル矢祭」ってところに行こうと思ってたんだけど、コロナ感染拡大防止のため日帰り入浴が15時からになっていたので断念。まあそんな汗かいてないし、家に帰ってから入るかぁとのんびり帰路に就いたのでした。




これにて滝川渓谷ハイキングは終了です。いつもの登山と違ってゆる~い山行だったので、ブログ的にもゆるく書いてみたつもりです。コースタイムも短く標高差も少ないし、散歩気分で楽しめました。こういう気軽に歩ける場所が家の近くにあるといいなぁ。


見所は多く、大きな滝や名もない小さな滝にも渓谷の美しさみたいなものを感じれたし、紅葉も見頃ではないものの楽しめたし、お蕎麦は美味いし。普段の登山とはまた違った楽しさがあって、自然や食を満喫できました。比較的遅い時間に入山したこともあって、ドライブ気分も味わえたしね。


なんだかんだサラッと書いてきたけど、最初に書いた通り道はそれなりに険しく急な登りや岩場も多いです。電波も入りにくいし、日が暮れてしまえば明かりがなくて歩けないし、渓谷の夜は気温もぐっと下がります。自分の体力や装備と相談しながら、楽しい紅葉ハイクを楽しんでもらえたらなと思います。


おしまい