2016/09/10
谷川岳(1977m)日本百名山
万太郎山(1956m)
仙ノ倉山(2026m)日本二百名山
平標山(1983m)
谷川岳(1977m)日本百名山
万太郎山(1956m)
仙ノ倉山(2026m)日本二百名山
平標山(1983m)
ブログ開設前に登った山の事でも振り返ってみようかなとふと思い立ち、このブログでも散々言ってきた谷川主脈縦走の事を記事にしてみました。ちょうど時期も同じ9月だし、比較的写真も多かったんでね。今年はコロナの影響かあまり山に行けてないので、今回のように印象的だった登山や写真の多い登山などはちょくちょくしれっと更新していくつもりです。
そんな谷川主脈日帰り縦走は2016年9月と4年も前の山行。若干記憶があいまいなところがあるとは思いますが、そこんところはご容赦ください(笑)。記憶を掘り返しながら、当時の思い出と今の気持ちを織り交ぜながら紹介できたらいいなと思ってます。ではどうぞ。
【登山口データ】
・登山口⇒土合駅 標高約660m
・駐車場⇒無料・約20台 周辺に駐車場有り
・周辺施設⇒トイレ・自販機有り コンビニ無し
・備考⇒隣接するお土産屋には駐車不可と思われます
・登山口⇒土合駅 標高約660m
・駐車場⇒無料・約20台 周辺に駐車場有り
・周辺施設⇒トイレ・自販機有り コンビニ無し
・備考⇒隣接するお土産屋には駐車不可と思われます
【簡単登山データ】
・天候⇒晴れ時々曇り
・コース⇒土合駅→谷川岳→万太郎山→仙ノ倉山→平標山→平標登山口
・距離⇒約23.4km 標準コースタイム⇒14時間40分
・標高差⇒1366m 積算標高差⇒約2974m
・備考⇒西黒尾根は日本三大急登 健脚向け!
・天候⇒晴れ時々曇り
・コース⇒土合駅→谷川岳→万太郎山→仙ノ倉山→平標山→平標登山口
・距離⇒約23.4km 標準コースタイム⇒14時間40分
・標高差⇒1366m 積算標高差⇒約2974m
・備考⇒西黒尾根は日本三大急登 健脚向け!
自分の初の谷川エリアの山行は、何を思ったのか谷川主脈縦走でした。しかも日帰り。土合駅から西黒尾根を通って谷川岳へ。そこからは主脈の稜線を通って、万太郎山・仙ノ倉山・平標山を経由して平標登山口に。その後はバスで越後湯沢駅に向かい、最後は電車で土合駅まで戻るというもの。日帰りだからめちゃくちゃ欲張りプランでした(笑)。
とはいえその行程はかなり過酷で、西黒尾根は日本三大急登だし、稜線に出ればエスケープルートも水場もないし、単純に距離が長いし。細かいアップダウンで体力を奪われれば、途中の400m程の登り返しで心を折りに来る。しまいにはバスの時間や電車の時間もあるもんでゆっくりなんてしてられない。なんちゅー行程だったんだ・・・。若かったなぁ(遠い目)。
確か夜中の内に土合駅に着いて、少し仮眠。すごい綺麗な星空が見えてたっけな。土合駅にはトレイルランナーと思われる人たちが大勢いて、寝袋持参で野宿?というか仮眠してました。トイレは写真の左手の外に。中には登山届とポストがあります。まだまだ暗い3時20分頃に出発。
西黒尾根の入口までは真っ暗闇の道を歩きます。途中にある登山指導センター。ここでも寝てる人がいたっけ。トイレがあったような。
4時前に西黒尾根の取りつきに。ここからは日本三大急登の登りに入ります。序盤は樹林帯で、展望が開けてくる中盤以降は岩場や鎖場の登りに。樹林帯は暗くて写真はなし!
1時間ほど登っていると徐々に空が明るくなってきた。思ってたよりも雲多め。
そんな感じで出てくる鎖場。傾斜もあって結構怖かったっけ。ただ難しいとは思わなかった気がします。ちなみにまだ5時くらいだけど先行者が。谷川岳周辺はトレイルランナーも多く、朝早くから歩いている人も多いです。この時も何人かに抜かされてたし。
登山道から見える深い崖。こちらはマチガ沢。一ノ倉沢ではないのでお間違えなく。
空が明るくなって周囲の見晴らしも良くなって来たところ。見えているのは天神平ですね。余談だけど、土合駅から西黒尾根を通って谷川岳に登るのと、田尻尾根を通って谷川岳に登るのは、コースタイムでは同じ4時間10分だったりします。
明るくなることで分かる、西黒尾根の傾斜のヤバさと鎖場の多さ。
5時36分、登り始めて2時間ちょっとでラクダの背に到着。山頂部は雲が掛かってるけど、まだまだ登りは長そう。
長そうっていうか、キツそうなんだよね。ただ、今思い返してみても、西黒尾根で消耗したなぁって記憶がないんだよね。どっちかっていうと稜線に入ってからの方がキツかったし。急登だけど鎖場が多かったから、体力的にはそこまでって感じ。緊張はしたけど。
この時間になってようやく太陽の光が入ってきた。やっぱり朝日は良いもんだ。
赤く染まる西黒尾根。綺麗だったなぁ。山頂が見えればなお良かったのに。
まだまだ続く西黒尾根。一目見てわかる岩の道。
太陽も完全に昇って山もお目覚め。後はこの雲が取れてくれれば。
上に進めば若干のブロッケン現象。こんな登りで見えるんかいって思ったっけ。
こっちは南側の展望。いい天気っすねぇ~。
振り返る西黒尾根。朝露がキラキラ光ってて綺麗だったっけ。それにしても傾斜がヤバい。
ヒイコラ登ってようやく山頂部に。あの分岐の標柱が見えた時の嬉しさは4年経っても覚えてる(笑)。
そしてまたもやブロッケン。
天神尾根との合流部にあるこの標柱。形が独特でよく覚えてました。
そして谷川岳トマの耳に到着。時間は6時30分だから、大体3時間強での到着でした。
ただ山頂のガスは晴れず、薄靄が辺りに立ち込める。少し経てば晴れそうな気もするんだけどねぇ。とりあえず谷川岳のもう一つの山頂であるオキの耳に。
そして三度ブロッケン。そういや最近ブロッケン見てないような。
そしてオキの耳到着。標高1977mで日本百名山です。ってみんな知ってるか(笑)。標柱は古いもので、今は新しい物になってますね。新しい標柱は今年の1月に登った雪の谷川岳の山行で確認できます(宣伝)。
そしてなんだか晴れてきてる。
こっちは北側。どうやら山頂部だけぽっかり晴れたみたい。
こっちは南側。隣のトマの耳がガスの中から出てきたとこ。
なんだか絶海の孤島みたいでカッコイイ。幻想的です。
青空と雲海とこっそりブロッケン。
吊尾根と登山者。
こっちは東側の展望。白毛門と笠ヶ岳と朝日岳。こっちの山も昨年の11月に登った山々。ちなみに西黒尾根で見たモルゲンロートを、白毛門から見たら谷川岳全体がモルゲンロートに染まるんじゃないかと思った事が、白毛門の山行のきっかけになったとかならなかったとか。
昨年の登山はこちら↓
ゆっくりしたかったけど先も長いので山頂を後に。肩の小屋まで戻ってきたけど、朝早いこともあって立ち寄らず。外にトイレがあったような。この先は平標山ノ家まで行かないとトイレはないので寄っておくのが吉。あと水も。
そしてこの先は長い長い稜線歩き。ここから平標山までで11㎞も歩くことになるんで、生半可な気持ちじゃ歩けない。道中水場も実質ないです。まあこの時はご覧の通りガスってたから、天気がヤバそうならすぐ引き返そうとか思ってたけど。
進めば進むほど濃くなるガス。なんとなくヤバそうな場所にいるってことは分かる。
細かいアップダウンはあるものの軽快に進む。道幅は狭いし先は見えないし人なんていない。自分との戦いだったっけ。
ただ時折こうして青空が。こんな天気だからなかなか引き返す気にならなかったんだよなぁ。こうやって遭難とか起きるんだろうな。
おそらく群馬側の谷。主脈の稜線に入ってしまえば人の気配は全く無くなって、見えてくる景色も山深いものに。エスケープルートもほとんどありません。
途中にあるオジカ沢ノ頭。谷川主脈はこんな感じで小さなピークが沢山あって、そこから登ったり下ったりを繰り返すコース。徐々に体力を奪われていくんだよなぁ。真綿で首を締められているかのよう。
青空が見えたと思ったらまたガス。こんな感じだったから、この辺りの景色の記憶はほとんどなかったりする。頭に浮かんでくるのは真っ白な景色。
そしてまたもやガスが晴れてくるというね。中腹に見えている建物は避難小屋。ここらで宿泊者のパーティーとすれ違ったっけな。
周囲は笹が多い登山道だけど、どこか草原のような雰囲気。紅葉時とかは気持ち良さそう。
その後もガスに巻かれながらも歩き続けると、万太郎山が見えてきた!むしろもう目の前じゃん!ただまだ登るのねぇ。
振り返れば、雲海の上にぽっこりと浮かぶ谷川岳が。この時間だったら展望も良いだろうし、主脈方面に広がる雲海も見えただろうなぁ。まあ、あのガスに巻かれた山頂も幻想的で良かったけど。
万太郎山まであと少し!
待ちきれなくって、振り返って景色を眺めちゃう(笑)。谷川岳の他に一ノ倉岳などの馬蹄の山。オキの耳の隣は至仏山かな?
下を見れば歩いてきた道と雲海。あの中を歩いてきたんだから、そりゃあ何も見えないわけだ(笑)。
万太郎山だと思ったら土樽駅方面との分岐だった。ここから土樽駅方面へと下りられます。一つ目のエスケープルート。土樽駅までは7㎞程。
なんか雲海がカッコ良かったから記念に一枚。
分岐のすぐ近くにある万太郎山の山頂に。標高は1956m。時間は9時30分。歩き出して6時間強。ここで肩の小屋に泊まっていたお父さんと少し談笑。仙ノ倉山までは遠いねって話をしたような・・・。
こちらは南側の展望。山深い感じがよく分かりますな。見えてる山はなんですかね?浅間周辺かな?
そしてこちらが次に向かう仙ノ倉山。山頂部しか見えてないけど、ここからの道がね、キツイのなんの。
こっちは歩いてきた道のり。谷川岳や武尊山辺りが見えてると思います。なんか普通に天気良いね。記憶の中ではもっとガスってた気がしたけど。
ひとしきり休憩したら先へと進みます。この辺りは展望も良くって、歩いていて気持ち良かった気がする。
標高を徐々に下げつつ進むと、少しずつ見えてくる仙ノ倉山までの道。なんかめっちゃ下って、めっちゃ登るんですけど!個人的にここが谷川主脈の核心部。万太郎山から毛渡乗越まで400m下って、そこから同じだけ登り返すという、鬼畜なコースです。ここまで10㎞以上も歩いてきて、まだこんだけ歩くんかぁ。
振り返る万太郎山。結構下って来ちゃってたから、ここからは覚悟を決めて進むしかない。
鞍部付近まで下りてきたところ。鞍部の毛渡乗越からは猿ヶ京温泉まで歩けるコースがありますが、このコースは長いうえに急坂で、しかも手入れも少ないとのこと。沢沿いのコースとあって雨天時の通行は大変危険。エスケープルートとして使うには少し厳しいです。
つまり万太郎山より先に進んでしまったら、この先のエスケープルートは実質無し。平標山を越えて自力で下山するしかないのです!ね、過酷でしょ(白目)。
そんなエスケープルート方面にはなんだか綺麗そうな滝が。この辺りになるとヘトヘトで、あの滝ですら恨めしくなるという状態でした(笑)。
体力も尽きかけた状態でこの登りよ。いや~きついっす。
歩けども歩けども仙ノ倉山までには全然着かない。そのうち足も出てこなくなって、現実逃避に振り返って写真。
息も絶え絶えでなんとかエビス大黒ノ頭に到着。そしてここで体力の限界。歩き続けるのは厳しいので、とりあえずお昼休憩。まとわりつく虫すら気にせずにカップ麺をすすったっけ。まあ急いでた理由も下山後のバスの時間を気にしてただけで、そこをあきらめちゃえばまあ歩き切るのは出来るなぁって感じでした。
これが自分のブログでたびたび出てくる、「心が折れた瞬間」です。死にかけたってのは結構あるんだけど(苦笑)、心が折れたのはこの時だけ。
少し長めの休憩をしたら体力と気力も回復。仙ノ倉山を目指します。写真は仙ノ倉山直下の避難小屋。ここを登れば山頂。
そして仙ノ倉山の山頂が遂に見えた!この辺りで登山者の声とかが聞こえてきて、人がいることの安心感みたいなものが生まれてきたっけ。やっぱり人で孤独に歩くのはキツイんだなぁ。
そして12時15分、仙ノ倉山の山頂に到着~。いや~キツイ道のりだったぁ。達成感というよりは、たどり着けたという安堵感の方が大きかったっけ。ここまで来れば確実に帰れるって確信もあったしね。ここまでで歩き出して約9時間、距離にして約15㎞です。
山頂はガスってしまったので平標山へ。晴れていれば仙ノ倉山~平標山周辺は稜線天国でして、緩やかに続く稜線と大展望、そして高山植物と素晴らしい場所です。
その稜線はこちら↓
歩き出したら徐々にだけどガスが晴れてきた。これだけでも何となく良い雰囲気だっていうことが伝わると思う。
平標山までの道。こんな感じの道が続いてます。
晴れたらこんな感じ。
そんな感じで平標山に到着。晴れていれば360°の大展望ですが、この時は残念ながら雲の中。少しがっかり。ただこの山行の終わりが見えてきたこともあって、気持ち的にはすごく楽でした。
平標山からは平標山ノ家経由で下山です。松手山経由で下山しても良かったんだけど、この時は水が切れていて、水を求めて平標山ノ家に立ち寄りました。
振り返る仙ノ倉山。谷川主脈を歩けたことは嬉しかったんだけど、展望としては少し残念だった山行。特にこの仙ノ倉山~平標山間は楽しみにしていただけに、いつか絶対登ってやる!と思ってたっけ。そして4年後にようやく登ることになるというね。
少しずつ近づく平標山ノ家。ただこの下りが結構膝に来てツラかったなぁ。
そして平標山ノ家に到着。小屋の前に水がジャブジャブ出てるんだけど、その水をここぞとばかりにがぶ飲み(笑)。腹が膨れるほど水を飲んだのはこの時が最後・・・、いや、結構いたるところでやってたわ(笑)。水は無料なもんで、しこたま飲んだ後にペットボトルに入れて下山しました。まさに命の水って感じ。
最後は平元新道から平標登山口に下山。この写真が14時37分に撮ったものみたいなので、15時前には下山完了したみたい。平標登山口で飲んだコーラはめちゃくちゃ美味かったっけ。
その後はバスと電車を乗り継いで土合駅へと戻ったんだけど、当時の越後湯沢から土合駅への終電が18時前とかで結構早かったような気がしました。自分は1本早いバスで越後湯沢に着いたから大丈夫だったけど、17時台のバスに乗ると時間がかなりギリギリになってたような。今現在の電車やバスのダイヤは分からないけど、もし主脈を日帰りで登る方はその辺お気をつけください。コロナでバスが運休なんてこともあるかもだしね。
といった感じで谷川主脈日帰り縦走の振り返りでした。過去に登った山行で特に印象深く、写真も豊富なことからいつかは記事にしようと思ってたんで、なんとなく暇なこのタイミングでの更新となりました。
これまでロングコースは結構歩いてきてたけど、その走りとなったのがこの山行でした。かなりツラい思いはしたものの歩き通したことで謎の自信を深めてしまい、それからもちょこちょことロングコースを歩くことになります。そしていつかは谷川馬蹄を日帰りで・・・。
ただロングコースの大変さを実感したのもこの山行。帰りのバスの時間を気にしすぎたというのも良くなかった点。ロングコースにはそれなりの備えと体力と、後は覚悟が必要だなと実感。あと引き返す勇気ね。ただいい思い出として残っていたので、ブログでも話題に出したりしていたわけです。
そんな感じで過去の登山を振り返って見ましたが、これからもちょこちょここうして記事にしていきたいなと思っています。なにせ山に行かないとブログの更新が止まっちゃうのでね。なによりヒマで時間は有り余ってるし。
おしまい
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